無題

嗚呼
ほんとう　に。

バカなワタシ

止まらない
真新しい包帯
染み出してくる

紅い　シミ


深さ１ｃｍ　　
横幅８ｃｍ　　
消えない傷跡

さようなら

帰途を急ぐ中
見上げた月に
思いついたことはひとつ

たぐり寄せた記憶

後悔

君の死を待っていたなんて、言っちゃいけないよね

でもね
そうでもしないと、

僕は一生

謝ったりはしなかったよ

学

教えられたことは、たくさんあった

おまえはダメだ
おまえは価値がない
おまえは愚かだ
おまえは弱い
 

そして俯くことを覚えた

蔑みさえない視線を
見ないで済むように

だからダメなんだ

無題

アノヒトの“クチグセ”に自分の価値を見つけた
すごいことだと、思っていた

誰にも真似の出来ない
たったひとつの
オレだけの価値


それなのに----

何を間違えたのだろう

アノヒトはもう何も言わなくなった